interview with
葛利毛織工業㈱
角屋空美
テキスタイル業界をを知ったのはいつですか
テキスタイル業界という大きな枠組みで考えると、知ったのは中学生くらいです。 当時ファッションデザイナーという言葉が友人間で憧れの職業だね、と話題になってそこから布を扱う仕事を認識しました。
尾州産地ということで考えると、知ったのは大学に入ってからです。授業で尾州産地とコラボさせていただいたことをきっかけにこの産地を知りました。
その時の尾州産地の第一印象はどのようなものでしたか
日本の産地で、世界3大産地に含まれるところがあるのか!という驚きが最初でした。 そして地元の産地と同様に、3大産地に含まれる尾州でも高齢化がかなり進んでて、このままだと衰退していってしまう業界なんだなと認識するきっかけにもなりました。
尾州産地での就職を意識するようになったのはいつ頃ですか
この産地での就職は授業で知った時からぼんやりと意識し始めました。 この産地で働きたい!と強く思い始めたのは、大学3年生くらいの時だったと思います。
4年生の時には、ものづくりリレーやインパナ塾にも参加いただきました
これらの事業参加した感想を教えてください
まずはこの産地で働き始める前に参加出来て良かったなとすごく思います。 専門的な知識から、体験、業界の流れなどを事前知識として知ることが出来たのは本当に自分の為になりました。
また、インパナ塾に参加したことで、学生のうちに産地内に人脈を作れたことはかなり良かったです。
ただ、4年生という就活や卒業制作などがある中での参加だったので、過密スケジュールになり体力的に大変だったので、これから参加する学生さん達には余裕がある学年のうちに参加することをオススメしたいです。
尾州産地での就職活動はどのような形で進めましたか
私はものづくりリレーの他に大学の授業で尾州の職人さん達と繋がりを得ることが出来たので、その方達に機屋さんでいい所はないか?などを聞いて回りました。 また先輩が就職したところなどを見学して就活を進めたのですが、やはり自分の中の働きたい場所のイメージが今の会社だったので、最後は直接電話で求人してないかを問い合わせました。
そうしたら、ありがたいことに募集はしていないけれど面接をしていただけることになって、今の会社に就職が決まりました。 なので、私の場合は求人で探すというより、学生時代の人脈を頼りに探していくという感じでした。
実際に働いてみて働く前のイメージと違いはありましたか
大きなイメージの差はなかったですが、想像していたよりも細かく丁寧に仕事を教えて貰えたので嬉しかったです。 現場には時代背景的に見て覚えろ!で仕事をされてきたベテランの方が多いからこそ、自分も見て覚えることがメインになるのかな?と思っていたので、一つ一つ理屈から丁寧に教えて貰えたことでスムーズに仕事を覚えていけてると感じてます。
仕事内容としては事前に工場見学や知り合いの機屋さんのお手伝いで流れを知っていたので想像通りでした。
一宮市の暮らし心地はいかがですか
すごく快適ですね。 前は県内他市に住んでたんですけど、正直一宮の方が安い家賃で広いところ住めるし、色んな所にアクセスしやすいので行動範囲がぐっと広がりました。 他にも産地の中で知り合いがどんどん増えていくので、困った時などに頼れる人もできて安心して生活することが出来ています。
今後の目標があれば教えてください
長い目で見た時の目標はションヘルのお医者さんになることですね。 それこそ自分が70代とかになってもなれる気がしないくらい果てしない道なんですけど、1つずつ確実にションヘルを理解して、修理から普段のちょっとした整備、人への指導までが出来るようになりたいです。
近い目で見た時の目標は、機械の調子が悪くなった時に、原因を自分で見つけて対処できるようになりたいです。今はまだ原因を見つけられても改善策が分からなかったり、何となく分かってもどのパーツをいじっていいか分からず工場長に助けを求めることが多いので、それを少しでも自分で出来るようになりたいってすごく思ってます。
尾州産地での就職を目指す学生さんにメッセージをお願いします
私もそうだったんですけど、まずは色んな工場や会社を学生のうちに沢山見学してください! 社会人になったあとだと中々時間もアポも取りにくいけれど、学生のうちなら自由な時間が沢山あります。その時間を少しでもいいので産地見学としてあてるだけで多くの繋がりが得られます。
そしてそこで出会った産地の先輩達との縁が就職したあとにすごく自分の得になってくるので、ぜひ色んなところを見て、聞いて、知って欲しいです。 今色んな産地で若手が減ってるという現実はあるけれど、その中で尾州はまだまだ私たち若手がたくさん活躍できる場所なのでぜひ諦めないで就活を頑張ってください!